日本理学整体学会公認
Therapeutic Manipulation without Pain
ちょっと脇道に逸れますが、もう少し「大腰筋」にお付き合いください。
腹筋運動を行うときに「脚を伸ばしたままだと腰を痛めますよ」「膝を立てて行いましょう」と言われますよね。
これも大腰筋の働きを考えてのことなのです。
脚を伸ばした状態ですと腹直筋と大腰筋も伸ばされている状態にあります。
ここから上体を起こそうとすると、腹直筋だけでなく大腰筋でも上半身を引っ張る力が働きます。
このときの大腰筋の作用としては、腰椎を引っ張ることになります。
腰椎が直接引っ張られますので、腰椎周りの筋肉や靭帯を痛める可能性が高くなるという訳です。
これに対して、膝を立てることによって大腰筋だけが縮みます。
筋肉は短く縮んだ状態ですと、もはや力を出すとこができないという特性を持っています。
したがって、膝を立てた状態から上体を起こそうとすると、大腰筋は力を出すことができず、腹直筋のみが働くという仕組みなのです。