日本理学整体学会公認
Therapeutic Manipulation without Pain
2009年4月27日、1年振りにMRIを撮りに行きました。
整形外科の老先生から、昨年の4月に「次は1年後にMRIを撮りましょう」と言われていたからです。
撮影後の診断で…。
「うーん、ヘルニアの兆候は無いねぇ」
前回までは老先生と一緒に写真を見てヘルニアがあるのを確認しており、確かにありました。
「以前ヘルニアがあったところはどこですか」と聞いて今回も二人で見ましたが、それらしきものはありません。
しかし、さすが老先生。慌てず騒がず、「とにかく固まって安定したようだね」と訳の分からないことを言われました。
こんな幽霊みたいな話、噂では聞いていましたが…。
たぶん老先生も過去に経験されているのしょう、かわし方も老練でした。
さて、なぜヘルニアが消えたのでしょうか。
一般にヘルニアは手術で切除しない限り無くならないと考えられています。
しかし、自然治癒して無くなったケースも幾つか報告されているようです。
本当に無くなったのでしょうか?
ここからは私見ですので真偽の程は定かではありません。一つの仮説と思って読んでください。
今回と前回とで何か変わったところがあるか考えてみました。
病院のMRIの診断装置そのものは変わっていませんでした。
しかし、診察のとき見せてもらったのが前回まではフィルムでしたが、今回はコンピュータの画面でした。
これから想像されるに画像処理ソフトを更新したと思われます。
コンピュータの計算結果は単なる数字の羅列ですので、人が理解できるように視覚的に分かり易く加工する必要があります。
それを’ポスト処理’と言います。
私はエンジニアでしたが、コンピュータの世界ではポスト処理の仕方によって同じ計算結果が違うように表現されることが多々あります。
MRIもX線CTも、コンピュータによって実際には見えない断層画像(人体の輪切り)を描かせています。
実際に人体を輪切りにして撮影しているのではなく、さまざまな方向から取ったデータをコンピュータで計算して、あたかも輪切りにして撮影したかのような絵を描かせているのです。
したがって、コンピュータのデータ処理ソフトが違えば、異なる絵になることはあり得る話なのです。
私の場合、ヘルニアが本当にあるのかないのか分かりませんが、仮にあったとしても大したものではなさそうです。
医療診断技術の進歩は著しいものがありますが、異常と診断され手術で切ってみたら病巣がなく健康だったという話も聞いたことがあります。
つい最近も、20年前のDNA鑑定の結果で有罪判決となっていたのが、最新の技術で再鑑定したら間違っており逆転無罪になったという報道がありました。
当時は画期的な技術だったのでしょうが、いろいろな仮定や前提の下で出した結果を盲目的に信じることの怖さを感じます。