赤ひげ塾で学んだこと

  私は、整体を一番最初「赤ひげ塾」で習いました。
  整体というのは公的資格はありません。 したがって極端なことを言えば、「俺は整体師だ」と言って誰でも整体院を開くことができます。 実際には鍼灸やマッサージの公的資格を取得した人たちが、更に整体を勉強して整体師として開業されているケースが多いのですが、あくまで整体は自己責任において開業しているのだということを頭の隅に置いて読み進めていただければと思います。

  整体に興味を持った私は、先ずは整体に関する本をあさりました。 本屋に行くと健康に関する書籍って本当にたくさん並んでいますね。 陳列棚には、これでもかというくらい様々な本が並んでいます。 呆れるくらいですが、逆に言えばこれだけ健康に対して不安を持っているというか、何とかしたいと思っている人が多いということでしょうか。 整体に関しても、「○○式整体」とか「○○の自力整体」とか「整体で○○」とか種々あります。 しかし本を読んでも全て手前味噌ですから、どこまで本当か参考にはなりません。 一方、整体学校もインターネットをちょっと調べると有象無象と出てきます。 しかし、これも自校の宣伝ですから良いことしか書いていません。

  そんな中で、なぜ赤ひげ塾を選んだのか。 それは良心的な所だというのと技術に自信を持っているというのが最大の理由です。
  実は最初に習いに行こうと思ったのは別の所でした。 説明会にも行きある程度納得できたので、そこに決めようとしていました。 しかし、少し気になるところもあり、そのスクールが経営している整体院に行ってみました。 (説明会のときにタダ券をもらえましたので。) ところが院長の対応はひどいは、次々と替わる施術師の腕前はさらにひどいは、こりゃだめだと思いやめました。 他にも本当にひどい所があるようで、技術をきちんと教えないばかりか、高価なものを次々と売りつけたり、適当に卒業させておいて後は知らんぷりというのが横行しているようです。 尾鰭が付いているでしょうから事の真偽は定かではありませんが、とにかくきちんと技術を学べることを第一条件に考えました。
  「教える」という点に関して、赤ひげ塾では考え方に一本筋が通っています。 講義内容は商品、研修生はお客様。 したがって商品をお客様に満足してもらえるまで、講師の先生方は誠心誠意尽くすのが当然だという考え方です。 分らない人には分かるまで、できない人にはできるまで徹底的に教えることを惜しみません。 受講を重ねるに連れ、赤ひげ塾を選んで大正解だったという思いを強くしました。
  しかし、個人々々の技術としては、やはり半年間で習得できるレベルには限界があります。 そのために修了後も再受講制度や練習会など(しかも無料!)の機会が設定されていますし、OB同士で助け合える「赤ひげ会」があります。 修了後も各自で技術を高める場が準備されているわけです。

  別に赤ひげ塾の宣伝をしたくて此処に小欄を設けた訳ではありません。

  このように真面目に整体師の育成に取り組んでいる所がある一方で、整体師という公的資格が無いが故のいい加減さが存在しているのは事実であり、問題は患者さんがそれらを識別できる術がないということです。 然るに整体師は真摯に患者さんに接しないといけない。
  真摯に接するとはどういうことか。 ひとつは整体師とは患者さんを治してあげるのではなく、患者さん自身が持っている治る力(トップページにも書いている「自然治癒力」)を取り戻すお手伝いをするのだというのを常に忘れないこと。 もうひとつは、人の身体は千差万別であり、患者さんに対峙するにあたって常に考え工夫し勉強し続しないといけないこと。 この2つが手技とは別に赤ひげ塾で学んだことです。
  そして一番大事なのは、患者さんにそのことを理解いただいて、一緒に頑張って治していこうと思っていただくということなのです。


私は、赤ひげ会を2009年をもちまして退会いたしました。 理由はやはり自分を治してもらった「理学整体」の技の素晴らしさを体得したいと考えたためです。 赤ひげ塾には、たいへんお世話になりました。