12月15日(土)〜16日(日)、仙台市の東北大学医学部で第33回バイオメカニズム学術講演会が開催されました。
バイオメカニズムというのはバイオロジ(生物)とメカニズム(機械)を合体させた造語で、医学と工学が連携して運動の物理や生体の機能を解明したり、医療や介護の機器を開発したりする研究分野のことです。
主催はバイオメカニズム学会で、39年前にできた学会ということですから、結構な老舗になります。
その老舗学会で、いま生体の運動や機能がどこまで解明され、最新の研究として何が行われているかを知るために参加してきました。
実は、これに参加したのはもう一つ目的がありました。
理学整体が身体の形や運動を治すのに実効を挙げているのは確かなのですが、その物理的メカニズムは不明なままです。
医学および保健医療の分野では、治療効果を物理学的または統計学的に評価した科学的根拠−エビデンスを示す必要があります。
エビデンスが示せない治療方法は、いくら効果があると叫んでも、詐欺まがいのものやマスコミに踊らされる一時的な流行と同類に過ぎません。
そこで、理学整体のエビデンスを示す手がかりが何か見つけられないかというのも、今回参加した動機になります。
講演会は、以下の12のセッションが3会場に別れてありました。
次に発表機関を見てみましょう。一般の学会に比べて特異な点があるのが分かります。
まず、今回の主管だった東北大学を除くと、有名な主要大学の発表がほとんどありません。
とくに、東大・京大の発表は1件もありませんでした。
さらに、メーカーが見当たりません。
大学の発表が全体の9割近くを占めています。
これら2点は、次回に理由を述べますが、学会としてはあまり健全な状況とは言えません。
次回は、以下について報告したいと思います。 お楽しみに。