女性の眠りについて興味深い研究報告がありました。 富山大学 人間発達科学部人間環境システム学科 神川康子教授の研究グループによる調査結果です。
女性の生理用ナプキンの厚みと眠りとの関係です。
薄型と厚型を比較したところ、睡眠中に装着しているナプキンの厚さが薄い方が、
• 寝つきが良く
• 睡眠の質も高く
• 目覚めも良い
という結果が得られています。
生理用ナプキン厚みによる睡眠評価比較
(神川, 日本機械学会誌, 116-1140 (2013) 761-765 より)
さらに、薄型か厚型かによらず、卵胞期にはナプキンを装着した方がぐっすり眠れるという調査結果も報告されています。
生理周期別・装着ナプキン別にみた「ぐっすり眠れた感」 (出典:同上)
身体的違和感や経血漏れ不安を無くすことで入眠時に副交感神経が優位になりやすく、それによって眠りの質が改善されると、神川教授は分析されています。
このような女性の体調の変化だけでなく、社会的環境や生活条件と睡眠の特徴も調査されており、その結果を女性自身はもちろん男性も知ることによって、相互理解を推進することが大切だと女史は結んでおられます。
眠りの科学シリーズは今回で終わりです。