スポーツ & ヒューマン ダイナミクス(2)

2013年11月18日

 懇親会で、基調講演をされたワコール人間研究科学研究所の方と話をすることができました。 (前回の続きです)

 身に付けると姿勢の良くなる下着があります。 ・・・が、私はこれまで、下着でむりやり身体を締め上げて背筋を伸ばしているのだと思っていました。
 ところがそうではなく、生地が体表に柔らかい刺激を与えることで筋肉の伸縮に変化を与えているのだそうです。 締め上げて姿勢を良くしているのだとしたら、動きは制限されるはずです。 ところが、下着を付けることで可動域も広がり、そのようなデータも講演の中で紹介がありました。

 これはまさに、我々の理学整体の原理と共通するものです! 理学整体でも軽い刺激で筋肉の伸縮を調整して身体の形と動きを整えていることを説明し、お互いの共通する点や相違点を講演者の方と議論をしました。

 そうしてお互い確認した、それぞれのメリット・デメリットを以下に箇条書きします。

 ウェアが有利な点:

 整体が有利な点:

 デメリットはそれぞれの裏返しになります。


 一方、弱い刺激によって筋肉の伸縮が変わるメカニズムは、ワコールでも分からないそうです。 どの部分にどのくらいの刺激を与えるのが良いのかという科学的なアプローチ方法はなく、経験に基づくトライ&エラーで製品を作り上げていくとのことでした。

 このようにして開発した最新の機能性ウェアがCW-X「柔流」という商品だそうです。 CW-Xはタイツから始まりましたが、市場に出て20年くらいになるそうです。 私も15年ほど前から愛用しており、一番初期のCW-Xを今も穿いています。
 はじめて整体を受けたときのような身体の形が大きく変わる感動はありませんが、身に付けると身体が引き締まり、好ましい感じがします。